フェルデンクライスメソッドはとてもユニーク。しかも幅広い分野に用いられています。
フェルデンクライスメソッドがユニークな点は、人間の様々な機能や活動の改善と向上へのアプローチとして、誰にでも身近な「動き」にフォーカスし、その人の動きのプロセスの質の改善に取り組んでいることです。人間なら誰でも生まれた時から発達の様々な段階を経て動くことを獲得します。それと同時に感覚、感情、思考が相まって発達し形成されていきます。この発達における動きの獲得のプロセス自体が人間本来の「学び方」であり、それは知識を増すことや教えられたことを記憶する学習とは異なります。
ひとつの動きでもトライ&エラーを繰り返しながら少しずつ自分全体に目を向けて、その動きに自分全体が余すところなく関わっていくことで、よりやりやすいやり方を探していく。この「学び方」を再び学ぶことがフェルデンクライスの学習なのです。こうした動きの質の変化は感覚、感情、思考すべてにおよんでいきます。
この「学習」は人間がよりよく生きるためのすべての営みのあらゆる局面に応用できます。世界中で健康・リハビリテーション・医療の分野、スポーツや教育、介護の分野、さらに演劇・音楽・舞踊などの芸術などの幅広い分野に用いられています。